>> このブログに込めた想い

当ブログと連動したメールマガジンを、毎週1回配信しています。ぜひご登録ください!

  
powered by まぐまぐトップページへ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
部門長の目標設定
★ご質問の内容・・・部門長の目標と事業計画の関係


【メルマガ読者 イチローさんからのメール】
 
  私は、製造業の会社に事業部長として勤務している中年おやじです。                                   
  何回か前に「目標設定」の話を書いておられましたが、私の会社でもMBOが
  導入されています。 

  そこで、毎年悩むのが、自分自身の目標と事業部の事業計画の関係です。 
  事業部の目標達成に責任を持つ以上、事業計画そのものが事業部長の目標として
  設定していますが、本当にそれでよいのかと思うことがあります。      

  というのは、自分を含めて実態を見ていると、実際には部下が成果をあげてくれて、
  事業計画ははじめて達成できるわけで、そのまま私個人の評価につなげて
  よいのでしょうか。

  何となく、今さら人事に確認することもできずにきてしまいましたが、
  この機会にそのあたりの考え方を聞かせてください。  



     
          *     *     *     *     *


イチローさん、ご質問をありがとうございます。

この問題は、目標管理制度を導入するときに、よく議論されることですね。


事業部長(部門長)は事業部(部門)の取り組みの結果責任を負うということからすれば、組織の成果がそのまま部門長の成果と考えることもできます。

実際に、そのような運用をしている会社もたくさんあります。


でも、イチローさんがおっしゃるように、「部門長個人」の評価は、「部門長」がその役割をきちんと担ったか、期待されるリーダーシップをきちんと発揮したかで測ることが望ましいのではないでしょうか。

その意味で、「事業計画」と「部門長個人の目標」は異なるものと考えるべきです。

「個人の目標」は、部門長本人の役割から取り組むべきテーマを設定し、それをきちんと実行して結果を出したかで評価します。

「事業計画」をそのまま「個人の目標」にしてしまうと、優秀な部下がいれば何もしなくても高い評価になることもあります。
 
その結果、「部門長」が高い評価を得たとしても、本当に力のあるリーダーで組織を成功に導いたのか、それとも部下が頑張ったのかはわからないことになってしまいます。


★部門長に求められるリーダーシップ★

それでは、「部門長の役割」とは何でしょうか?

言うまでもなく、組織をリードし、確実な結果に導く「リーダーシップ」を発揮することです。

その要素は、次の2つに整理されます。

 (1)方向付け(アスピレーション・ビルディング)
     組織の魅力ある将来の姿を描き、その実現に向けて、メンバーを動機づけ、
     リードする

 (2)問題解決/環境整備(デボトルネッキング)
     組織の活動における課題や問題点を解決し、組織の計画(事業計画)の
     確実な実行を後押しする



この二つの役割に基づいて、部門長が取り組むべき課題を考えてみましょう。



まず、(1)の方向付けですが、これは現在の姿よりも進化した組織の姿を描いて、そこに向けて実際に変化していくことが課題となります。

いわゆる「変革課題」です。

部門長の役割は、描いた将来の姿に向けて、実際に何をすべきなのか、どのようにして近づくかのシナリオを明らかにして、メンバーをリードしていくことです。

たとえば、新規サービスの開発や、新たな事業分野への進出、ブランド価値の向上など、新しい価値を追求するようなテーマが該当します。

従来の仕事とは異なる取り組みなので、難度も高くなり、部門長自らがコミットしてリードしていくことが多くなります。

このような場合は、当然部門長の目標テーマとして取り上げます。
 



これに対して、(2)のデボトルネッキングは、現状の事業や業務の確実な実行のための問題解決です。

たとえば、あなたがある事業部の責任者だとしたら、事業計画どおりに進まない時にどのように対応しますか?

自分が現場に出向いていって、手伝うでしょうか?
メンバーを叱咤激励するでしょうか?

どちらも、あまり大きな効果は期待できませんね。

 
部門長がなすべきなのは、計画通りに進まない原因(ボトルネック)を見極めて、それを解決することです。

メンバーが事業計画の確実な実行に向けて、全力を発揮できるような環境を整えることです。
 
組織の活動がうまく進まない原因には、メンバーレベルで解決できることもありますが、大きな課題は組織の責任者でないと解決できません。
それを解決してあげることです。


部門長が、デボトルネッキングを行うときは、次の順番で打ち手を考えることが有効です。

  ◆事業計画そのものに問題はなかったか
    ⇒ 前提条件の読み方が間違えていたり、具体的なアクションが妥当でないなど、
       計画そのものに問題があれば、修正する

  ◆ ヒト・モノ・カネのリソースの配分は妥当か
    ⇒ 妥当でない場合は、組み替えたり追加投入を検討する

  ◆ 仕組み・制度が問題ではないか
    ⇒ 制度改革を行う

  ◆ 自部門だけで解決できるのか
    ⇒ 不可能な場合は、他部門との折衝を行ったり、経営トップに要請する

これらは、組織全体を俯瞰している部門長でなくては見えにくかったり、仮に気づいてもメンバーには解決できない問題です。
まさに、部門長が解決することが求められます。


部門長としての力量のひとつは、このデボトルネッキング・・・自分で組織の課題を見極めて、自律的に解決していくこと・・ができるかにあります。

中には、組織の問題点は表ざたにしない・・という文化の会社もありますが、本来は、リーダーシップを備えた部門長ほど、自部門の問題点を多く認識しているものです。

 

★事業計画と、部門長の個人目標の違い★

上記の「部門長の役割」は、イチローさんをはじめ、どなたもよくご存知のことかと思います。

今回、お伝えしたいのは、その「役割」「リーダーシップ」という視点で、個人の目標を設定するということです。 


最後に、「事業計画」と「部門長の個人目標」の違いを整理しておきましょう。

この二つの違いを正しく理解して、自分の目標の課題を設定することによって、ますますリーダーシップを発揮していっていただきたいと思います。



 【事業計画】

  課題/テーマのとらえ方
   ・部門として成し遂げるべき課題
   ・下位組織やメンバーの取り組みの集積
   ・継続的な取り組み課題に、一部変革課題が加わる

  主体
   ・部門長が組織の状況を判断してゴールを設定することが望ましい
   ・実際には、部下の取り組みの積み上げであるために、部下が作成して、
    部門長が承認することも多い
   ・仮に部門長がいなくなっても、部下が実行していくことが期待される
 


 【部門長の個人目標】

  課題/テーマのとらえ方
   ・変革テーマ
   ・問題解決(事業計画の確実な執行のために解決すべき課題)

  主体
   ・本人が設定
   ・本人が中心になって進める/本人がいないと進まない




     
今週のささやき 
 
昭和の時代の営業部長には、その役割を果たすために部下を叱咤激励するタイプの人が多かったと聞きました。

市場が右肩上がりに成長して、事業や環境があまり変化しない時代は、根性論で頑張れば売り上げは伸びたのかもしれません。

でも、いまや、環境は日に日に変化し、これまでのやり方や状況ではうまくいかないことがますます多くなってきました。

組織の責任者に求められる役割は、変化の中で先の絵を描き(アスピレーション・ビルディング)、一方で、現業における問題を解決する(デボトルネッキング)と、以前に比べるとずっと高度になってきましたね。

成果主義では、「組織の責任者は、組織のパフォーマンスそのもので評価される」とされることもありましたが、これからは、この「高度なリーダーシップ」のあり方をきちんと見る(評価する)ことが重要なのではないでしょうか。

その意味で、イチローさんの問題意識は、とても鋭いと思いました。


                                  (今週の文責:曽根岡)
スポンサーサイト
【2008/05/09 14:22】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<自家発電できる人材 | ホーム | “ポテンシャル”の見方>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://consultant2.blog68.fc2.com/tb.php/98-94828392
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。