>> このブログに込めた想い

当ブログと連動したメールマガジンを、毎週1回配信しています。ぜひご登録ください!

  
powered by まぐまぐトップページへ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
多様性の時代の人材マネジメント
  このブログでも以前に、「わが社ならではの多様性対応」について述べました。
  今回は、ふたたび「多様性対応」について、人材マネジメントに焦点をあてて考えて
  みたいと思います。
 

1. ハード面の整備から、ソフト面へ          

● 将来の労働力の不足に備えて、多くの企業が「女性/外国人/高齢者/非正社員」と
  いった多様な人々が働くことを可能とするための施策に取り組んでいます。
  中には、「女性の役員がいないと、株主総会で突っ込まれる」とさえ、言われている
  そうです。

  特に増えているのが、「女性活用」や「ワーク・ライフ・バランス支援」などのため
  の制度整備です。
  中には、毎年の女性管理職の目標数を設定する企業や、サイボウズの最長6年という
  ケースのように、長年の育児休業後も元の職場に復帰できる制度を整備するなど、急
  速に制度整備が進んできました。

● このような制度の整備といったハード面の取り組みが進むと同時に、これからは
  「制度の運用」や「組織運営」「人材マネジメント」といったソフト面に課題に向き
  合っていかなくてはならない段階に入ります。

  あなたもお気づきのように、仕組みを作ることは、さほど難しいことではありません。
  難しいのは、運用や仕組みを使いながら組織を運営することです。

  そこで、これからの人材マネジメントが課題になってきますが、そのベースとなるの
  は、成果主義の原点なのではないかと、私は考えています。
  



2.高度成果主義の徹底運用 

● 80年代から普及した「成果主義」は、今では当たり前の時代となりました。
  最近は、どのクライアントも、「成果主義」的な人事制度を備えているところがほと
  んどで、純粋な日本型の人事制度を維持しているところは、少なくなりました。

  これまでの成果主義は、「年功序列」や「終身雇用」といった、日本の伝統的な文化
  や価値観を排除することが大きなテーマでした。
  多くの議論や試行錯誤が繰り返され、2000年前後には、「成果主義が間違っている」
  という説が浮かび上がったこともありました。

  最近になって、これらの失敗事例や反対論は、考え方の誤解や、制度の不整合、未成
  熟な運用に原因があったことがようやく理解され、成果主義が当たり前のこととして
  定着しつつあるように見受けられます。

● しかし、これまでの成果主義は、「日本人/男性/正社員/終身雇用」という、旧来
  型の日本社会の枠組みのほんの一部にチャレンジしてきたに過ぎません。

  成果主義を「あらゆる属性(性別、年齢、雇用形態、国籍)にかかわらず、一人ひと
  りの実力や貢献に応じて処遇する人材マネジメント」と定義するならば、実は、部分
  的にしか実現していないことになります。

  ところが、このように定義するできるならば、成果主義は、まさに「多様性に対応す
  るための人材マネジメント」の基本となる考え方といえます。

  そこで、これからの人材マネジメントは、これまでの年功色を排除する段階の成果主
  義から一段進めて、すべての属性を排除する成果主義を徹底して運用することにある
  と言えるのではないでしょうか。
  これを、「真の成果主義」という意味で、「高度成果主義」と呼んでも良いかもしれ
  ません。

● 「高度成果主義」もこれまでの成果主義と、根本の考え方は同じです。
  会社や組織として、社員に求める価値やこだわりを明らかにして、それを評価軸や人
  材要件に折込み、社員に強烈なメッセージとして伝えていく・・という本質の点では
  何も変わりません。
  
  ただ、これまでの成果主義は「男性/日本人/正社員」を前提として運用されてきま
  した。
  特に「外国人/非正社員」は、多くの場合、別枠で扱われてきました。
  また、「女性」は、制度のうえでの明確な差別はありませんでしたが、配置や登用な
  どの運用面での差別や、いわゆる「間接差別」を受けてきた経緯があります。

  「間接差別」とは、明確に制度や規定に差別的な内容があるわけではないものの、
  実質的には女性が不利になるような制限をさします。
  たとえば、
   - 採用において、全国転勤を必須要件とするケース 
   - 昇進にあたって、転勤経験を要件としているケース
   - 「住宅手当」や「家族手当」の支給の対象が世帯主に限られるので、結果とし
     て男性の給与水準の方が、女性よりもかなり高くなっているケース

  また、女性であることから役割が限定されて、幹部や管理職に必要となるマネジメン
  トの経験が得られなかったことなども、差別と考えられます。

  「高度成果主義」においては、これらの差別的な要素を一切排除し、その上で女性
  も等しくチャンス得るための支援策を講じることが、本来の考え方だと私は思ってい
  ます。
  形の上での女性の抜擢や登用も、従来の枠組みを壊して成功例を作る意味では有効で
  すが、望ましいのは、男女や国籍、年齢といった属性に関係なく、等しいチャンスの
  中で各人がキャリアを形成し、企業や組織もそれを最大限に活用できることなのでは
  ないでしょうか。
  


3.バリューベースのマネジメント          

● 成果主義の考え方を徹底することによって、もう一つ、バリューベースのマネジメン
  トが可能となります。
  これは、多様性の時代のマネジメントに重要なことだと私は考えています。

● 最近、出産や育児/介護を支援する施策として、短時間就業やワークシェアリングが
  増えてきましたが、いずれも「時間」で女性を管理する考え方です。
  また、在宅勤務なども、やはり「時間」で管理するケースが多いようです。

  しかし、「時間」による管理は、誰がやっても同じ時間をかければ同じだけの価値を
  生み出すような仕事、どちらかというと作業的な仕事の場合に適する方法です。

  企画的な仕事や営業職をはじめとして、付加価値をいかに生み出すかが問われるプロ
  型の仕事では、「時間」ではなくて、生み出した価値(バリュー)によるマネジメン
  トが求められます。
  また、今の時代には、そのような仕事がかなり増えており、「時間外管理」も時代に
  合わないものになってきたとして、法制度の見直しが進められています。

  特に、会社は、生み出す価値(バリュー)が高く、代替性の低い人と、長く良い関係
  を維持していきたいはずです。

● その意味でも、各人の生み出した価値や貢献を徹底的に問い、それに対して場を提供
  したり、処遇したりしていくという成果主義の考え方は、「多様性の時代の人材マネ
  ジメント」として最適だと思うのです。

  つまり、会社側は、その人に対してどのような価値を期待し、どのように自社の競争
  力につなげていくかを明らかにします。
  生み出す価値が大きく、代替性の低いような職種やレベルであれば、働く場所や時
  間の自由度は大きくすることが、会社にとっても望ましい判断となります。
  本人とは、状況に応じて、今期はどの程度の価値を生み出すかを約束し、その大きさ
  に応じて処遇していきます。

  単に一律に就業時間を短縮するのではなく、「時間」による管理が適する職種と、
  「バリュー」によるマネジメントが適する職種やレベルを切り分け、多様性に対応
  していくことが求められるのではないでしょうか。  


今週のささやき                  
  「ダイバーシティ」とか「女性活用」など、多様性対応への社会的な注目度が急に高
  まっていますが、このように考えると、今までの取り組みの原理原則ををさらに極め
  ることが、第一歩なのではないかと思うようになりました。

  ただし、極めるためには、仕組みのデザインから運用まで、従来以上に深く考え、個別
  の解を追求していく必要があります。

  また、アタマで考えても、実際の運用では想定以上に難しさがあります。
  バリューベースで負荷を軽減する方法も、ワイアットでも実践したことがありました
  が、結局は、本人のプロフェッショナリズムが起ってしまい、従来と同じような働き
  方になり、必ずしも上手に機能しませんでした。

  ロジックではなかなか解決できないところに、このテーマの難しさを感じています。

                                 (今週の文責: 曽根岡) 
スポンサーサイト
【2006/11/12 13:44】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<自らに実行を促す | ホーム | 本物の「専門性」とは?>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://consultant2.blog68.fc2.com/tb.php/24-407f629b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。