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二つのズレ・・・施策の効果があがらない理由
★共通の問題意識はあるが、なかなか解決できない★
 
変革コンサルティングの仕事をする際に、組織の中で何が起きているかの事実を把握することが大前提となります。

それには、経営層や部門長などのマネジメント層の方たちに、組織の状況や問題についていの認識を伺うことからスタートします。



人によって、立場によって、問題に関する認識が異なることもありますが、多くの場合、この層の人たちの間では、ある程度共通の問題意識を持っていることがよくあります。

特に、人材に関する問題については、同じ会社の管理職であれば、同じような問題に悩まれていることがとても多いようです。

たとえば、ある製造業の会社では・・・
 「現場リーダーの仕事が多くて、疲れている」
 「若手に、自律的に考え動ける人が少ない」
 「現場の管理の目が行き届いていない」
など、どの部門長も同じ問題をあげられました。

組織の中で起きている問題については、この層の人たちの間でも、常日頃話し合われているので、当たり前といえば、当たり前のことです。


当然、問題意識を持っているわけですから、その対策も採られています。
 
たとえば・・・、
 「リーダー層を対象としたコミュニケーション研修を実施している」
 「自発的に報告することを全社的に奨励している」
といった話が出てきます。

打ち手は打っているものの、問題は解決しない・・・それで悩んでいるというわけです。



このように、組織の中核である人たちが、共通の問題意識を持ち、それに対してあれこれと対策を打っているのに、なぜか解決しない・・・
あなたの会社でも、このような状況に悩んでいることはないでしょうか。




★問題と施策のズレ ⇒ 一次情報の重要性★

マネジメント層が語るこのような問題意識は、実は自分たちで直接発見したものではないことが多々あります。

現場リーダーや管理層の報告などから、推測を交えて間接的に認識したものが多く、実際に現場で何が起きているかを具体的に知っているわけではないことが、意外と多いものです。

このように人を介した情報は、その間に入る人の判断が介在しており、必ずしも「事実」ではありません。

また、抽象的な表現に留まることが多いので、問題の原因や因果関係を正しく判断することが難しくなります。

 
 
そのため、現場で起きている問題を解決するためには、実際に現場に出向き、実際に何が起きているのかを確認しなくてはなりません。

実際にそこで働く人たちが何を感じ、どのような状況にあるのかを直接聞いてみる必要があります。

このような、人を介さない情報を「一次情報」といいます。


 
たとえば、上記の会社で、現場の社員の人たちにインタビューを実施すると、問題の具体的な構造が見えてきます。

マネジメント層は、「現場リーダーの仕事が多くて疲れている」と認識してましたが、その原因まではわかりませんでした。

ところが、現場で実際にどのように仕事をしているかを確認すると、製造ラインの仕事のほかに、本社が行う様々な活動や施策のための資料作りの負荷がかなり重くなっていることがわかりました。

また、一般職のベテラン層が、チーム運営の仕事や管理の仕事には一切手を出さず、リーダーに対して非協力的なことも見えてきました。

その根っこには、待遇に対する不満や被害者意識、仕事のマンネリ化によるモラルハザードなどがあることもわかりました。


これに対して、これまで「リーダー層を対象にコミュニケーション研修」を実施してきたわけですが、これで、問題が解決するでしょうか?

原因と打ち手がずれていないでしょうか?

 

このように、人を介した情報から問題をとらえたり、それをもとに対策を考えてしまうために、問題がなかなか解決しないことが、意外と多く起きています。

まず、自分が得ている情報は、人を介したものでないかを確認し、もし人を介した情報である場合は、一次情報を得るために現場に出向いてみましょう。

一次情報を確認することの重要性は、マネジメント層と現場という関係だけでなく、すべてのことにいえます。

 
 
 
★出し手と受け手のとらえ方のズレ ⇒ 話し合うことの重要性★
 
もう一つ、施策や働きかけの効果があがらない原因に、出し手(実施する側、働きかける側)と受け手のあいだで、とらえ方が大きくズレていることがあります。

出し手は良かれと思ってやっていることが、受け手にはまったく違って見えているのです。



たとえば、上記の会社で「現場の管理が行き届いていない」という問題意識がありました。

現場リーダーの研修では、「部下の仕事状況を把握し、問題が発生しないように、未然に声がけをするように」という指導を受けました。

この会社では、過去に、現場の現金管理で事故があったため、上司やベテラン社員は、研修内容を意識して、若手に「現金を取り扱うのだから、十分注意しろよ」と、毎日声をかけていました。

上司やベテラン社員は、
 「同じ間違いが二度と起きないように、毎日、声をかけることによって、若手の意識に働きかけている」、
つまり、良かれと思ってやっているのです。


一方、毎日「現金があるから注意しろ」と言われ続けているほうは、どのように感じているでしょうか?

「何もしていないのに、疑われているようで、毎日言われるとストレスになる」
「いっそのこと、機械で管理してほしい」
と思っている人が、実は多数いることがわかりました。

でも、上司や先輩には直接言えずに、ストレスを感じながらも、我慢してきました。

我慢するうちに、上司・先輩との人間関係、信頼関係もだんだん悪くなり、十分な報告もなされないようになってしまいました。

結果として、ますます「管理が行き届かない」状況となってしまったわけです。 




別の例ですが、以前、ワークライフバランスの話をしていたときに、

  「日本企業の伝統的な中間管理職の男性は、女性に対するいたわり
  から、大変な仕事や困難な課題は若手男性社員に割り振り、
  女性には比較的やりやすい仕事を与える傾向がある」

と聞いたことがあります。

 
具体的には、難しいお客さんは男性社員の担当として、女性には安定的に発注してくれるようなお客さんを担当させるといったことです。

あなたの周囲でも思い当たることがありませんか?


上司としては、女性に対する優しい配慮なのですが、向上心の高い女性から見ると、どうでしょうか?

難しいお客さんに対して、いろいろと工夫してアプローチし、注文をとるといった成功体験を積むことによって、成長する機械が得られるのに、いたずらにその機械を失っている・・と思う人もいるかもしれません。

「自分に対する上司の期待が低いことの現われ」と感じる人もいるかもしれません。

場合によっては、ひそかに転職を考える人もいるかもしれません。
 



 
これらは、上司や先輩社員にしてみれば、「良かれ」と思ってしていることが、若手社員のストレスや悩みの種になっているという、とても不幸な状況です。

でも、実はこんなズレが日常、よく起請っているのではないでしょうか。

はたから見れば、明らかなズレが、当事者には見えないといったことはよくあります。

 

施策を実施したり、働きかけたりする際には、受け手から見たときにどのように見えるかを一度考えてみましょう。

ちょっとした配慮や、コミュニケーション上の工夫が、多くのことを解決することに気づくかもしれません。

あるいは、視点を変えることによって、まちがった配慮を廃することもできます。

一方、受け手は、不満やストレスを感じるときには、出し手に対してそれを表現する努力をし、とことん話し合う勇気を持つことも大切です。

 
 
                       *    *    *    *


いろいろな施策をうっているのに、なかなか効果が現れない、問題が解決しない・・という状況の原因は、実にいろいろだと思います。

今回、ご紹介したのは、そのほんの一部かもしれませんが、意外と組織の中でしょっちゅう起きているような気がします。

ぜひ、日常のマネジメントや仕事生活の中で、この二つのズレを意識して、実施している施策や働きかけ、コミュニケーションのあり方を見直してみましょう。 

 

     
今週のささやき                  

 
組織変革をお手伝いする仕事の中で、私が一番重要視しているのが、現場訪問と現場インタビューです。

もちろん、経営層やマネジメント層のインタビューも重要ですが、「生き物としての組織」を本当に知るには、一次情報を確認することが欠かせません。

現場情報を得られて、初めて実態を知ることができます。

また、そこから得られた情報をもとに、社内で悩まれているいろいろな問題(現象)の原因構造がわかり、その結果、経営層に「なるほど」と言っていただけることもあります。

問題を解決するための情報、考える材料といった宝が、一次情報にこそあると感じています。

これは、コンサルティングの仕事に限ったことではなくて、どのような仕事にも共通なのではないでしょうか。


 「わからないことは実際に見に行く」
 「わからないことは、直接聞いてみる」
・・・仕事をする上での、基本中の基本ですね。
 
 

                                  (今週の文責: 曽根岡)

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【2009/02/04 00:45】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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