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権限委譲を進める
★何のために権限委譲を進めるのか★
 
多くの会社や組織で、権限委譲が取り上げられること、多いですよね。
あなたの会社ではいかがですか?


権限委譲とは、次のように定義することができます。
 ・上位者や上位組織が保有する権限や役割を部下や下位組織に任せ、委ねること

また、「エンパワメント」という言葉が意味する点に着目すれば、次のように定義することもできます。
 ・組織に与えられた目標を達成するために、組織の構成員に自律的に
  行動する力を与えること  (出典:グロービスMBA 経営辞書)

いずれにしても、上位者(上位組織)が部下(下部組織)の判断や活動に委任する部分を増やしていこうという動きが増えています。



なぜ、多くの会社や組織で権限委譲が進められているのでしょうか?

私は、権限委譲の目的は、おもに次の3つと考えています。


1.現場の実情に適した解決策を迅速に実施するため
   
   末尾(今週のささやき)でも述べましたが、最近の環境変化は、これまで
   以上に激しくなっています。

   このような時代には、これまでの仕事の仕方、ビジネスのあり方を忠実に
   守っているだけでは、その変化に対応しきれなくなってきました。

   すべての判断を上位組織やマネジャーが行うのでは、間に合わなかったり、
   現場の実態と乖離があることが多くなりました。

   そこで、より実態に応じた解決策を迅速に実施するためには、 環境変化に
   直面している現場や下部組織への権限委譲を進めることがより求められるように
   なってきました。


 2.現場の社員や、下部組織の自律性を促進し、成長させるため
   
   現場や下部組織が、自分で考えて行動していくためには、いわゆる「自律型人材」
   を育成することが必要です。

   「卵と鶏」論的になりますが、この「自律型人材」を開発するためのひとつの
   有効な打ち手が「権限委譲」でもあります。
  
   自分自身の仕事や権限の範囲を超えた、上司や上位組織の権限や役割を
   任せられることによって、次のような場が得られ、研修などの座額よりも効果的です。

   ・ 本人のやる気を高めることができ、主体的に取り組むようになる
   ・ 自分で考えて判断する機会が増える

 
 3.マネジャーや上位組織の時間に余裕を持たせ、新たな価値の創出や
   将来に向けての施策に従事するため

   
   環境変化が激しくなると、これまでの仕組みや仕事のあり方を維持しているだけ
   ではなく、新たな価値を生み出したり、将来に向けての施策を講じることが
   ますます重要になってきます。

   そこで、マネジャーや上位組織は、部下や下部組織に細かな指示・命令をして
   管理するのではなく、前向きな活動に従事することが求められます。

   従来の事業や仕組みの枠組みの中での権限や役割は、部下や下部組織に任せ、
   この新たな役割に従事する時間を捻出する・・という意味でも、
   権限委譲を進めることが必要になってきました。

   (前号で、藤島さんが「管理職層は新たな役割を自分で開発していくべき」と
    述べていますが、まさにそのとおりだと思います。
    そのための時間を捻出するためにも、権限委譲は進めなくてはなりません。)
 




★権限委譲が進まない理由とその対策
        ・・・(1)マネジャーが委譲を嫌がる★



このように、今まで以上に権限委譲が必要になってきているにもかかわらず、実際にはなかなか進まないという話をよく聞きます。

その理由は、
 ◆ マネジャーや上位組織が、自分の権限を抱え込んでしまう場合、
 ◆ 十分な力のない部下や下部組織に、権限を委譲してしまった場合
の二つに大別されます。

まず、一つ目の、マネジャーや上位組織が抱え込んでしまい、権限委譲を嫌がる理由を考えてみましょう。


 1.部下や下部組織に委譲すること自体に対する不安
   
   マネジャーや上位組織は、部下や下部組織に権限を委譲しても、その責任は
   放棄しているわけではありません。

   問題が起これば、彼らの責任が問われることは、委譲前と変わりません。

   一方、部下や下部組織の判断や打ち手にはバラつきがあって、
   組織としての一貫性が失われたり、問題が発生する恐れも皆無とはいえません。


   マネジャーや上位組織の事務的な作業を振り分けるだけならば、特に抵抗は
   ありませんが、これは、ここで議論している「権限委譲」ではありません。

   もっと重要で波及効果のあるようなことまで委譲するとなると、
   その責任を担うという意識から、強い抵抗を示すマネジャーや上位組織は少なく
   ありません。


   対策は、「細部にわたる管理」ではなくて、「部下や下部組織の主体性と
   説明責任で管理する」方向へと、マネジメント・スタイルを転換することではないで
   しょうか。

   あくまでも、マネジメントはきちんと行うことによって、問題発生を未然に防ぎ、
   責任をとれる状況を整えておくことは必要です。
   
   

 
 2.「自分がやった方が確実で効果的」だという思い込み
   
   スピードをもって確実に結果を出すことが求められるマネジャーには、
   「部下に指導しながら任せるよりも、自分自身がやってしまった方が、確実で速い」
   と思い込んでいる人が依然として多いようです。
 
   でも、「部下よりも自分のほうがよくわかっている」というのは、果たして
   本当に沿うでしょうか?

   現場と距離ができたり、自分が担当していたころから時間がたっている
   マネジャーからは、環境変化は見えにくくなります。

   むしろ、日々現場で仕事をしている部下のほうが、ずっと状況をよく知っている
   ことも多いはずです。

   まずは、これらの思い込みを廃することが重要です。

   
   また、たとえ一時的に指導のための時間がかかったとしても、任せていかなく
   ては、部下も育たないし、自分の仕事も減りません。

   従来の仕事に加えて、将来に向けての取り組みも必要になってくるわけですから、
   育成という投資の観点も含めて、権限委譲を進めるべきであることを
   理解しなくてはなりません。



 3.自分自身の役割がなくなることに対する不安
   
   ・部下や下部組織への委譲を増やしたら、自分自身の役割がなくなるのでは
    ないか、
   ・自分が無能だとか、不要だと思われるのではないか
   といった不安を抱き、権限を委譲しようとしないケースもあります。

   でも、これからのマネジャーの役割は、「従来の権限を守ること」ではありません。
 
   先ほども述べたように、、新たな価値創出や将来に向けての施策を講ずること」に
   あります。

   このことをきちんと理解し、権限委譲を進めることによって、新たな役割を
   担っていくようにしましょう。




★権限委譲が進まない理由とその対策
        ・・・(2)委譲される側に十分な力がない★


委譲がうまくいかないもう一つの理由は、十分な力のない部下や下部組織に、権限を委譲してしまったケースです。

単にどの役割や権限を委譲するかを決めるのは簡単です。

難しいのは、委譲された側がきちんと担えるようになることです。


そのためには、委譲する側が委譲される側に対して、必要な支援を行うことが必須です。


そのために、委譲する側は、次の点に留意して支援していくことをお勧めします。

 1.委譲する権限・役割を明示する
   
   各人、各組織の能力や役割と、委譲する内容のすり合わせを行い、
   ある程度のストレッチはあるものの、極端に無理のない権限委譲を行います。

   特に、最初のうちは、次の4つについてのガイドラインを明らかにしておくと
   良いでしょう。

   (1)マネジャー(上位組織)が決定、自ら問題解決を実行する
      ⇒ 委譲しない

   (2)マネジャー(上位組織)が決定、部下(下部組織)が問題解決を実行する
      ⇒ 委譲しない

   (3)部下(下部組織)が判断内容や解決策を提案し、マネジャー(上位組織)の
     事前承認を得る
      ⇒ 折衷型

   (4)完全に委譲して、マネジャーや上位組織には事後報告のみ


   このガイドラインは、一度決めたら固定的なものではなくて、委譲される側の
   習熟度に合わせて、段階的に任せる部分を増やしていきます。


 2.判断し、実行するのに必要な条件を整える
   
   権限が委譲されても、正しい判断を下し、実際に実行できるだけの条件が
   整っていないと、委譲された側も困ってしまいます。

   そこで、委譲するからには、その判断と実行に必要な環境を整えてあげましょう。

   ◆情報
    正しい判断を下すのに、なによりも必要なのは情報です。
 
    現場や顧客からの情報は、委譲される側のほうが持っているかもしれません。
    でも、会社や組織全体の状況や方向性といった、上からの情報は、
    これまで伝えられていなかったことも含めて、意図して説明する必要があります。

   ◆ツールや仕組み
    委譲された内容によっては、ツールや仕組みが必要な場合もあります。
 
    未整備な場合は、下におろすために新たにツールや仕組みを開発することも
    視野に入れておきましょう。

   ◆アドバイザー
     これまで判断していなかったこと、未経験なことを委譲する場合は、
    マネジャーや上位組織自らがアドバイザーになると同時に、専門知識のある
    部門を紹介するなどの配慮も必要です。

  

 3.質問によりガイドする

   
   最後に、任せ方とコミュニケーションのあり方について触れておきます。

   委譲された側が相談に来たときは、答えや結論を述べるのではなくて、
   「あなたはどう思うの?」
   「どうしてそう思うの?」
   という質問をしてみましょう。


   答えや結論を述べてしまうと、権限を委譲したことにはならず、命じたことに
   なってしまいます。

   これでは、せっかく委譲しようと決めても、実際にはいつまでたっても
   委譲できないことになってしまいます。

   
   「どう思うか?」「それは、何故?」と聞くことによって、相談に行くときには、
   自分なりの判断を一度下して、その根拠を考えるようになります。

   
   さらに、
   「そのような判断を下すには、検討しておくべきことは他にはなかったのか?」
   「過去の似たような状況のときに、私たちはどんな判断をして、
    その結果どうなったんだっけ?」
   などの質問によって、相手の意見を引き出していきます。

   自分自身が判断するときに考えることを、部下や下部組織にも実際に経験させる
   ことによって、正しい判断を下すための思考のプロセスを学ぶことができるのでは
   ないでしょうか。
   

     
今週のささやき 
 
このメルマガでもしょっちゅう、環境変化が激しくなってきたことに触れてきましたが、リーマン・ブラザーズの破綻以来、この1ヶ月半の環境激変には、改めて驚かされました。

環境変化により、これまでの前提が崩され、事業のあり方・仕組み・オペレーションなどにズレが生じると、様々な変革が必要になります。
 
これまで以上に、ダイナミズムのある変革を、どのようにデザインし、仕掛けていくかが、多くの会社の課題になるのではないかという気がしてきました。



こんな時代に何よりも大事なのは、会社も個人も「変化対応力」だと思います。

特に組織の変化対応力は、その構成員である社員が、自分で考え、正しく判断し、行動していくこと・・・つまり自律性を身につけることです。

そのような組織になるための重要な打ち手のひとつとして、今回は「権限委譲」について考えてきました。


自分の権限や役割は、ともすれば抱え込みたくなりますが、人を育て、信頼して、徐々に渡して行く、それによって自分自身も新たなことに挑戦できる時間と余裕を作る、そんなことが、ますます必要になっていくのではないでしょうか。 


 

                                   (今週の文責:曽根岡)
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【2008/11/05 21:36】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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