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【わが社ならではの多様性対応】
1.多様性のハードル ・・・島国日本の一律的な取り組み方    

● 誰もが気づいているように、「多様性」に対する意識は、政府も企業もとても高く
なりつつあります。
実際にコンサルティングの仕事でも、「多様性」への対応がテーマになることが増えて
います。

  育児支援策や短時間勤務、女性の管理職への登用など、連日のように新聞の紙面や
雑誌記事などに掲載されています。
この中で、ちょっと皮肉な現象が気になっているのは、私だけでしょうか?

● 以前、アメリカに住んでいた時に感じたことですが、アメリカ人は周囲の人の様子
はあまり気にせず、自分自身の感覚や事情に素直にしたがって、動いているように見
えました。
たとえば、初夏のころになると、真夏のような格好の女性がいれば、一方で冬物を着て
いる人もいます。
また、ファッションもそれぞれの個性があって、千差万別という感じがしました。

  一方、私たち日本人は衣替えなど、季節感を重視して一斉に衣服を替えたり、流行に
走って誰もが同じような格好をする傾向があります。
また、ほかの
人と同じことに関心を持ち、同じように取り組む傾向もあるように思います。
その根底には、「和を尊ぶ」「仲間意識を尊重する」など、他者と違うことに対する
抵抗も影響しているのかもしれません。

● そこで、「多様性」への対応に話を戻しますが、今の現象を見ていると、「多様性」
「女性活用」といった時代の潮流に多くの企業や社会全体が走っているように感じませ
んか?
「多様性」というテーマに取り組みながら、多くの企業が同じような施策を同じように
実施しつつあるというのが、現状ではないでしょうか。

● さらに気になるのは、国の施策です。現在、政府与党が「仕事と生活の調和推進
基本法案(仮称)」を検討中ということですが、「企業によってばらつきが出るのを
防ぐために、国や自治体が事前に行動計画づくりの指針を示す」方向だということです。
つまり、政府が企業の施策の横並びを推奨するような法案を検討していることになり
ます。

  特に、国による過剰な保護は、逆に自由な働き方を制限することになりかねません。
かつて、女性を保護するために女性の深夜労働を禁止した結果、時間に関係なく仕事を
したいと思う女性の活躍の機会が制限されることになりました。
現在検討中の法案でも、「育児期間中の従業員の残業時間を抑制する」案が出ている
そうですが、同様なことになりかねないのではないかと、つい心配にな
ってしまいます。


2.現時点での多様性への取り組み                

● 現在、多くの企業が取り組んでいる女性活用のための施策は、大きく二つに分類す
ることができます。

  ひとつは、女性自身が仕事を家庭を両立させるための「両立支援策」。
社員自信が育児や介護などの家庭の役割を担う時間を確保するための、育児・介護休業
制度や再雇用制度、働く時間や場所のフレックス制度などがこれにあたります。
また、社員に代わって家庭の役割を担う施設やサービスを充実させるような、託児施設
の設置や各種補助金なども含まれます。

  もうひとつは、企業文化に染み付いた男女差別を撤廃するための「マイノリティ対策」です。
これには、上司や男性社員だけでなく、女性自身も含めた意識改革や、採用や職域の
拡大や管理職への登用などが含まれます。

  どの企業も、これらを組み合わせた施策を検討・実施しつつあるように見受けられます。

● 6月に発表された日経新聞の調査によると、「両立支援策」が「優秀な人材確保に
つながる」とする企業が88%に上ったということでした。
さらに、「女性の活用策が充実している企業ほど、業績が良い」という調査結果もある
そうです。

  ここで、「なるほど。最近の施策は企業の経営に重要な影響を与えていて、どの会社
も同様に取り組むのは当然だ」と考えるのにもうなずけます。
しかし、ちょっと考えてみましょう。

  多様性への対応が注目され始めた当初は、これらの制度の整備が先行しているだけで
優秀な女子学生の応募が増えたかもしれません。
でも、これだけ「両立支援策」や「多様性への対応策」が注目されてくると、単に制度を
整えていれば良い人材が確保できるわけではなくなります。
これらの制度を備えていないと良い人材を確保できる可能性さえなくなるということに
過ぎません。

  また、「女性の活用策が充実している企業は業績が良い」という調査結果は、「女性
を部長に登用すれば、業績が良くなる」と言っているわけではありません。
女性や多様な社員を生かせるような「人の活用が巧みな会社」は、結果として「業績が
良い」ということです。

● つまり、現時点の多くの取り組みは、まだまだ入り口の段階であって、「必要条件」
[最低条件」を整えている段階なのではないでしょうか。


3.わが社ならではの多様性                   

● さて、大事なのは次のステップです。

● これまでの取り組みは、「いかに女性をはじめとする多様な社員が働ける環境を
作るか」という現場の視点からの取り組みでした。
検討されている制度は、すべての女性社員やすべての職種に共通なものがほとんどです。

● でも、必要条件としての制度が整ったら、次は経営の視点からどのように多様性に
対応するかを考えていく段階ではないでしょうか。
つまり、社員の多様性にどのように対応したら、会社の競争力そのもの、仕事の仕方
そのものが高まるかという視点が必要ではないかと思うのです。

  たとえば、仕事のあり方・職種やレベルから、社員をいくつかのグループ(セグメン
ト)にわけて考えてみます。
わが社では、どのような職種のどのような人材が必要なのか、その人たちの働き方は
どんな流れで、誰とどのように関わっているのかを検討してみます。
今まで、会社で同じ時間帯に働くことが当たり前だった仕事のあり方を、柔軟に見直
してみることによって、より良いあり方はないかを模索します。

  その上で、短時間労働やワークシェアリング、自宅勤務などの具体的なあり方
(時間や場所、その他の具体的な条件)を設定します。
中には、チームワークやコミュニケーションが重要な職種であるため、勤務は他の社員
と同じ条件にし、その分、託児所の費用を会社が負担するなどという判断があっても
良いかもしれません。
あるいは、長時間労働の時期と短時間労働の時期を組み合わせたりしてもよいかもし
れません。

● このとき、大事なのはいかに個別に解決策を描けるかだと思います。
同じ制度を全社員に適用しようとすると、制度自体の自由度も低くせざるをえません。
また、職種やレベルによっては無理や無駄も多くなります。

  ベンチャー企業や小さい会社では、もともと制度ではなくて個別に対応することが
多いので、多様性への対応は比較的容易かもしれません。

  一方、大企業においては、同一のマネジメントを行ってきた長い歴史や、変化を嫌う
組織全体の慣性があるのに加えて、個別対応では全社員をカバーしきれないという難し
さがあります。
そこで、会社にとって重要な戦力となる人やグループを選んで、選択的に高い自由度を
もって対応していくことが必要です。

  実際に、最近の新聞記事に、パートナーの海外赴任にともない日本と海外を定期的に
行き来しながら、日本企業での仕事を続けている複数の女性の記事がありました。
このような働き方が認められるようになり、きちんと結果を生み出す人が増えていけば、
それこそ、本当の「多様性への対応」なのではないでしょうか。
  

4.さいごに                          

● 今、社会全体が多様性に対応しようと動いています。
残念ながら、現時点ではどの会社も同じような制度整備を進めている段階です。

  しかし、それぞれの会社が「わが社ならではの多様性」を真剣に考え、実現して
いくことよって、社会全体でも多様な会社・多様な働く条件が実現し、自分の状況に
あった会社を選べるようになります。

  また、それぞれの会社においても、全社員一律に適用できるような制度ではなくて、
それぞれの職種やレベルによって、多様な条件を設定することによって、会社の中でも
本当の「多様性への対応」が実現するのではないでしょうか。

  そして、このような多様性への対応が、単に人材の確保だけでなく、会社の成長・発展
につながっていくように考えていきたいものです。




今週のささやき

  ところで、女性活用が注目されるようになって、まだほんの数年しか経っていません。
それでも、「まだまだ基礎的な制度準備の段階」とは言いましたが、世間の意識はずい
ぶんと変わってきたと実感しています。

  私がコンサルタントになった頃(10年ほど前)は、女性だというだけで、クライアン
トに「あれ?」という顔をされることが度々ありました。

  また、女性同士のチームを組むのが難しく、クライアントから「一人くらいは女性でも
いいですけど・・」と言われたこともあります。

  ここ数年は、藤島と私でチームを組むこともごく自然になりました。
クライアント側も女性が重要な役割を担っていることが珍しくありません。
女性にとっては、ずいぶん働きやすい時代になったと、しみじみと感じています。

  でも、その分、男性は女性とも競争が激しくなったり、家庭の仕事も分担しなくては
ならなくなったりして、これまでよりも厳しい時代を迎えているのかもしれませんね。 

                                (今週の文責: 曽根岡) 

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【2006/08/13 08:09】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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