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“座長型人材”
★“自律型人材”の起源★

このブログでも、もう何度も、数え切れないほど登場している
キーワード“自律型人材”。

自律型人材の育成は、今やどの企業でも、避けて通れない重要なテーマ
となっているようです。


私自身も、人事制度構築や社員研修のお手伝いを日々させていただき
ながら、社員一人ひとりが自律していくことの大切さを、ますます
強く感じています。


でも一方で、どこか違和感というか、不十分さを感じることがあります。


もともと「自律」というキーワードは、成果主義の普及と同時期に
注目され始めた概念です。

当時の論調というのは、


 ・もう会社が社員を守ってくれる時代は終わった

 ・終身雇用は終焉を迎えた。私たちは「社内価値」ではなく
  「市場価値」を意識して、どこでも通用するような能力やスキルを
  身につけるべく、レベルアップを図らなくてはならない

 ・そのためにはまず、自分自身で考え、工夫し、自ら行動できる
  (=自律した)人材になる必要がある


というものでした。

これはこれで、間違っていないと思いますし、今でもとても重要な
考え方だと思います。



ただ、ここ数年、国内の企業では、もうひとつの深刻な課題が表面化
し始めてきています。

それは、会社や組織の一体感の欠如、求心力の低下、という問題です。

この問題の原因や背景は様々あると思いますが、“自律”を強調する
ことによって、ますますこの現象を助長するのではないか・・・
という懸念を、最近強く感じるようになってきました。




★“自律型”の盲点★

“自律型人材”とは、上記の通り、「自分自身で考え、工夫し、自ら
行動できる人材」です。

そして究極的には、「特定の会社や環境でだけでなく、どこでも
同じようにパフォーマンスを発揮し、結果を残せる人材」ともいえます。


これはつまり、主語がI(=自分)の考え方です。

自分はどう考えるのか、自分はどう行動したいのか、自分はどのような
結果を残すのか・・・。

まずは「自分自身」がシッカリしよう、というのが、“自律”の考え方
なのです。



もう少し考えを広げてみましょう。


たとえば、今のような転職市場が活況の状態にあっては、自律型人材
というのは、「引っ張りダコ」の人材です。


また、そのような状況の中で、常にI(=自分)を主語において考える
クセがついていると、

 ・自分にとって一番大事なことは何なのか
 ・自分自身が進みたい道はどちらなのか
 ・自分が一番心地よい環境はどういうものなのか


という点を深く深く追求するようになります。

となると、すぐに「転職」の2文字が脳裏をよぎるような思考プロセスに
走りがちになることは、想像に難くないと思います。



そのような状態では、会社への愛着を強く持てない人材が増えたり、
人材の出入りが激しくなってしまったり、自分のことしか考えられない
人材が増えてしまったり・・・という現象が生まれてしまいます。

「自律型人材不足」の裏にある、もうひとつ別の問題、
「会社や組織の一体感の欠如、求心力の低下」が悪化してしまうのです。



★“自律型”の先にあるもの★

ではこれからは、どういう点を意識して人材育成にとりくむべきかと
いうと、それは、主語をIではなく、We(自分たち)と置いて
考えられる人を育てる、ということだと思います。


身の回りにある問題や課題について、「自分たちはどう考え、
どう行動し、全員でどのような結果を出すべきなのか」という観点で
考えられることが重要なのです。


そのような考え方ができれば、必然的に、組織やチームの視点が
身に着きます。

組織やチームの視点で物事を考えることができれば、自然と、
そこから自分だけそそくさと退散する(転職する)という発想が
生まれてきにくくなります。


そのような考え方の出来る人が増えれば、組織の一体感も徐々に
芽生えてくるのです。



これは決して、自分の意思を持たない人、他人に頼ってばかりの人
を育てよう、ということではありません。

自分自身で考え、行動できるということは大前提で、その上で、主語を
Weに置き換えることが出来るということです。


目の前の課題を自分ひとりで解決するのではなく、自分の周りにいる
仲間たちと皆で取り組みたい、全員で結果を出したい、と思える人材
ということです。



★“座長型人材”★

上記のような人材を何と言うんだろう・・・。
そう考えてふと思い浮かんだのは、「座長」という言葉でした。


演劇の舞台などでメインの役どころを演じる、あの「座長」です。

私はその道に詳しいわけではないのですが、舞台の座長というのは、
映画やドラマの「主役」とは少し異なるようです。


編集が可能な映画やドラマと異なり、舞台はぶっつけ本番。

その場で主役を演じながら、その舞台全体を完成度の高いものに
仕上げる責任を、「座長」は負っているそうです。

だから、ときには監督役になり、ときには裏方で共演者をサポートし、
そして自分自身も主役を演じる。


つまり、主役である「自分」だけを考えているのでなく、舞台全体を
見渡して、「自分たち」を常に主語において考え、振舞っている。

それが「座長」という役割なのだと思います。



決して、利他とか滅私奉公というわけではなく、自己をしっかり確立
しながらも、チーム全体のことを常に視野にいれて考え、行動できる人

・・・そんな“座長型”人材をどれだけ沢山育成できるか、ということ
が、今の企業にとっては重要なテーマなのではないかと思っています。


よくある言葉でいうと、「オーナーシップ」のある人材、という意味と
近いような気もしますが、大事なのは、あくまで「We」で考えられる
ということ。

それによって、組織の一体感や求心力を形成していくことができるの
です。



では、そんな“座長型”人材とは、どのようにすれば育成できるので
しょうか・・・?


私のコンサルティングや研修の経験から、いくつかヒントをご紹介
したいと思うのですが、長くなってきましたので、この点に関しては
次号(来週発行号)でお話してみたいと思います。



今週のささやき

人事や組織は「生もの」だとよく言います。

成果主義が流行し、「日本型人材マネジメントは終わった」という
論調が主流になったかと思えば、今はまた、終身雇用への回帰を始めた
会社も増えているといいます。


同じように、「個人の自立・自律」にフォーカスした人材育成が注目
されたと思えば、再び「組織・チーム」を大事にすることの必要性が
改めて見直されてきているように感じます。


環境の変化、組織の状態の変化に敏感になりながら、そのときどきで
必要な視点を持ち、適切な人事施策を考えていきたいものですね。


                             (今週の文責:藤島)

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【2008/07/23 17:24】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
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