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「前の方がよかった」症候群
★ご質問の内容・・・「前の方がよかった」症候群★

【ショウジさんより】
  
 こんにちは。企業の人事部で働いている者です。

 今年の9月に新人事制度の導入を予定しており、現在、社員に
 新しい評価制度と給与制度の説明会を行っているところなの
 ですが、ここに来て困ったことが発生しています。

 説明会で制度の詳細を聞いた社員から、「こんな制度は嫌だ。
 こんな制度であれば、前の制度のほうが良かった」という
 意見が噴出してしまったのです。

 そして更に困ったことに、その社員の反応を聞いた経営陣が
 焦ってしまい、「そんな制度変更は改悪だ。制度改定を
 見直しなさい。」と言い出してしまいました。

 社員ヒアリングもしっかり行い、その結果も反映させました
 し、経営陣とも十分議論を重ねてきたのに・・・と、
 人事部としてはどうしてよいのかわかりません。

 今さら見直していては、今年の9月導入というスケジュール
 も狂ってしまうため、社内がさらに混乱するのでは・・・と
 心配です。

 このような事例は他でもありますか?
 また、このようなケースの場合、どのように対応すべきなの
 でしょうか?

                   *  *  *  *  *

■変革プロセスでの正常な反応だと思います

しょうじさん、ご質問ありがとうございました。

人事制度を改定してアナウンスしたところ、社員の方から、「前の制度のほうが良かった」という反応があったということですが、実はこれは、人事制度改定の際、必ずと言って良いほど起こる現象です。

(これを私は、“「前の方がよかった」症候群”と呼んでいます)


たとえ、これまでの制度が、社員から見て不満だらけのものだったとしても、そして、新しい制度がいくら適切な改善がなされたものであっても、社員は必ず、「前の方がよかった」と言うものなのです。



ちょっと考えてみてください。

以前の家や環境が嫌で新しい家に引っ越したはずなのに、広さや利便性、騒音や日照など、以前の家より劣った部分ばかりが目について、新しい家で居心地の悪い思いをした、という経験はありませんか?

また、前の会社が嫌で転職をしたはずなのに、いざ転職してみると、前の会社のほうが良かったかも・・・と、辞めて初めて前の会社の良さがわかった、という経験はないでしょうか?



一見、後悔のように思われますが、これらは全て、変化に対応していく上での正常な反応と言ってもよいと思います。

誰でも、慣れ親しんだ環境や慣習を変えるのには抵抗があります。

新しい変化を受け入れて、自分自身を変えていくことにエネルギーを使うくらいなら、前の状態に戻った方が楽なのではないか・・・という方向に意識が向いてしまうのです。



そこを敢えて我慢して、変化を受け入れようとしたり、自分の居心地がよくなるように、環境や周囲との関係を変えてみたりするうちに、やっとなんとなく慣れてくるものだと思います。

「住めば都」と言いますが、実際に「都」になるには、ある程度の時間と努力が必要なのです。


なので、「前の方がよかった」という反応が出たからと言って、それだけで慌てる必要は全然ないと思います。

むしろ、社員からの反論ひとつひとつに、過剰に反応し、慌てて見直しや修正を繰り返してばかりいては、かえって会社への不信感にもつながってしまいます。


では、どのように対応すべきなのか、という点について、次にお話したいと思います。





■「骨太の改革」を常に意識しましょう

このような状況に直面したときのために常に意識しておくこと、それは、改革の根幹と枝葉をちゃんと切り分けるということです。

以下に具体的にお話したいと思います。


【1】そもそもの変革の目的に立ち返る

人事制度を作るということは、案外細かい作業が多く、ついつい細かい議論に陥りがちで、「自分たちは何のために変革をしているのか」を見失いがちです。

そのような状態に陥ると、周囲の細かな指摘や反論がいちいち気になり、自分たちがやっていることは本当に正しいのだろうか・・・と不安になってしまうのです。


そんなときには、必ずそもそもの目的に立ち返り、新しい制度が、その目的やコンセプトに合致していることを確認することが大切だと思います。


目的に立ち返り、自分たちの目指す方向と制度の方向が合致していることが確認できれば、あとは自信を持って変革を進めるだけ。

社員に対しては、変革の目的や人事制度のコンセプトという大きなところを改めて説明した上で、会社としても本気で変革に取り組んでいることを示し、決意の固さを見せることが重要だと思います。



【2】社員の意見を聞き入れることも大切

一方で、社員からの改善要求が、改革を後押しするものであったり、あるいは改革の根幹には関わらない周辺の事柄であれば、社員の意見を聞き入れて微修正を行っていくこともひとつの手です。

会社が「ちゃんと社員の声に耳を傾けている」という姿勢を示すことにもつながり、これがかえって社員との信頼関係を強めることにもなりうるからです。


注意すべきは、変革の根幹を揺るがす改善要求でないかどうか。

変革のコンセプトにさえ外れていなければ、社員の意見を聞き入れることも、改革の後押しになりうるのだということを、頭のどこかに置いておいてください。



導入スケジュールを遵守することももちろん大切ですが、もっと大事なのは、会社も社員も納得した形で制度を導入すること。

制度のコンセプトと社員の意見、導入スケジュール、3つを見比べながら、優先順位をつけてみてください。



以上お話してきたように、変革に伴って、人事制度やその他の施策を変革・構築していく際には、最初の段階でどれだけ明確で骨太なコンセプトが設定されているか、が重要になります。


そこさえシッカリしていれば、導入・実行段階でどっしりと構えることができる一方、そのコンセプトに自信が持てなければ、足元がグラグラとおぼつかない状態になり、ちょっとした反論や指摘に右往左往してしまうのです。


“「前の方がよかった」症候群”に惑わされないよう、もういちど、そもそもの変革の根幹を全、経営陣と一緒に確認してみてはいかがでしょうか。



今週のささやき

これまで何年も、何十年もかかって浸透してきた制度やルール、慣習を変えていくということは、本当にエネルギーの要ることですね。

自分たちがその変革を担う=責任があるということに対する重圧も相当のものだと思います。


でも、そのようなタフな状況の中で、変革の主体である変革オーナーチームの一人ひとりがいかに腹をくくれるか、ということが、会社をあるべき方向に動かしていくうえでは一番重要なのだと、最近つくづく実感しています。


大事なところにこだわって、目的を成し遂げるまで徹底的にコミットする・・・。

そのことの大切さを、野球好きの私は、たまたま手にしたこの本によっても、改めて気づかされています。


『エースの品格 一流と二流の違いとは』 野村克也


                                  (今週の文責:藤島)
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【2008/05/30 20:33】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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