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【人材の育成に本当に必要なこと】
 私たちは普段、「組織・人材マネジメントのコンサルタント」として活動しています。

 つまり、「ヒト」や「組織」に関するプロです。
 もちろん、「人材育成」に関しても、それなりの知識と、ノウハウと、自分なりのポリシー
をそれぞれが持ちながら、日々の仕事を行っています。

 私たちの身の回りで活動するコンサルタントだけでなく、世の中で「人事系」と呼ばれる
コンサルタントの方々は、皆さん同じなのではないかと思います。


 そんな「ヒト」に関するプロであるコンサルタントたちですが、必ずしも全員が、うまく人
を育てられるわけではないという話を、よく聞きます。

 みんな、「人材育成」について語らせれば、1時間でも2時間でも、中には丸一日でも喋り続
けられる人たちばかりなのに・・・。

 なぜなのでしょうか・・・?



●本当の「人材育成のプロ」とは?

 以前、この場でもお話したような気がしますが、私は、本物のプロの要件を、

   「高度な知識・スキル(専門性)」
           +「プロとしての気持ち(マインドセット)」
 
 と定義しています。

 ハードな部分とソフトな部分のセットがあって初めて、本物のプロなのです。


 これは、「人材育成」という個別のテーマについてみても、同じなのではないかと思います。

 人材育成に必要なこと・・・。それは、人材育成に関する知識やノウハウだけでなく、
「本当に育ってほしいという想い」が同時に重要なのです。



 最近は、個人の「働く」ということに関する価値観が変わってきていて、終身雇用を前提に
会社に入社する若者は少なくなってきています。

 その流れと歩調を合わせるかのように、会社側も即戦力を求め、入社早々に高いパフォーマ
ンスを期待し、それにそぐわなかったら、すぐに「チェンジ」してしまうような、ドライな
マネジメントをする組織も多くなっていると聞きます。


 しかし、人が育つということは、一朝一夕でできることではありません。

 ある程度、長い目で見て、じっくり付き合っていくことが必要です。その際に大切なのは
やはり、「育ってほしい」という「想い」だと思うのです。


 冒頭の「人事系コンサルタント」の問題も、結局、知識やスキルといった、ハードの面だけ
で仕事をしているコンサルタントと、しっかりと「想い」を持って仕事をしているコンサルタ
ントとの違いなのではないかと思います。



●なぜ「想い」が大事なのか

 「想い」があれば、それだけで人が育てられるかというと、そういうことではありません。

 「想い」があることで、相手に対する接し方変わってきます。その「行動」が大切なのです。


 相手を育成の対象でなく、単なる一人のプレイヤーとしてしか見ていなければ、一緒に仕事
をするときも、「何をやってもらうか(何をやらせるか)」という発想だけで役割分担をして
しまいます。

 だから、思うようなパフォーマンスが出なかったとき、

 「やってもらいたいことがやってもらえなかったからダメ」

 という評価になってしまいます。


 でも、「育ってほしい」という想いを持っていると、「何をやってもらうか」に加え、
「自分は相手に何をすべきか」もセットで考えるようになります。


 そうすると、最初はなかなか思うようなパフォーマンスが出なくても、全てを相手の責任
と言うことはできません。
 ましてや、すぐに「チェンジ」ということは、とてもできなくなります。


 「自分はやるべきことをやったのか」という、自分の問題も含め、何が問題だったのかを
反省するようになるのです。



 私はまだ子供がいないので、よくわからない部分もありますが、おそらく、子供を持つ親と
同じような感覚なのではないかと思います。

 どんな親でも、子供がシッカリ育つまで、ときに自分自身を反省しながら、じっくりじっくり
と子供と向き合っていると思います。
(少なくとも、私の両親はそうだったような気がします。)

 最初はなかなかうまく育ってくれなくても、本当に「育ってほしい」という思いを持って、
じっくりと取り組んでいくことが大切だと思います。
 


●「育ってほしいという想い」とは?

 以前は、会社のやり方・スタイルというのが絶対的で、全員がそのスタイルを身に着けるべく、
画一的な人材育成が多く行われていたように思います。

 でも、今は多様化の時代です。

 上司や会社の一存で、一つの型に押し付けようとすると、そこに明確な理由がない限り、
若者はついてきません。
 というより、そもそもビジネスの世界での戦い方が多様化している中で、人材のタイプや
動き方を画一的に規定する必要は全くありません。


 「育ってほしいという想い」というのは、そういう形式的なことではなく、「自分の仲間に
なってほしい」と本気で想う、ということだと思います。

 つまり、自分が「本当に一緒に働きたい」と思う人に、早くなってほしい、と思うという
ことです。


 自分がどのような人と一緒に働きたいか、じっくり考えてみてください。

 ポイントは、このメルマガ創刊当初からお話してきた、「本質」や「価値観」だと思います。
 (⇒ http://consultant2.blog68.fc2.com/blog-date-20060622.html )


 文章の書き方や仕事の進め方、資料の作り方など、そいう表面的なことではなく、自分たち
の仲間に迎え入れるためには外せない何かがあるはずです。

 たとえば、前回のテーマであった「顧客志向」とか、「常に自分で考えて行動すること」
とか、「仕事で手を抜かないこと」とか、そういうことです。


 そのポイントさえ外さなければ、最初のうちは、多少アウトプットに問題があったとしても、
大目に見ることができます。


 まずは育成する側自身が、部下や後輩に何を理解してもらい、まず先に何を身に着けてほしい
のかを明確にする必要があります。

 そして、瑣末なことにはこだわらず、本質を重視して接していく・・・。
 それが、「人を育てる」ということにおいては、とても重要なのではないかと思います。



今週のささやき

 私自身もそうですが、もし、今部下や後輩と一緒に働いている方がいらしたら、ぜひ一度、
人材育成に対するご自身のスタンスを振り返ってみてはいかがでしょうか。


 ・自分は本当に、「育ってほしい」という思いを持って部下や後輩に接しているだろう
  か・・・

 ・自分の「仲間」になってもらうためには何が必要か、ということを明確にし、相手に
  しっかり伝え切れているだろうか・・・

 ・早く「仲間」になってもらうために、「自分は何をすべきか」を考え、自分の問題と
  して捉えているだろうか・・・


 仕事をしていると、本当にいろいろな問題に突き当たりますが、その原因や要因は、自分の
中にあることも多いんですね。

                                (今週の文責:藤島)

==========================================

 ★当たり前ですが、人材を育成していくためには、「想い」だけでなく、採用、研修、人事
  制度など、仕組みや仕掛けを効果的に行うこともとても重要です。

  私たちでお力になれることがあれば、いつでもご連絡ください。 こちらへ!


  One-mailコンサルティング(無料)をご希望の方はこちらへ!



 ★ちなみに、今回このテーマについて書こうと思ったきっかけは、ある後輩君の成長振りを
  見てきたからでした。

  そのことについて書いた私の個人ブログはこちらです。よろしければご覧ください
                ⇒ ブログ Professional WOMAN


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テーマ:企業経営 - ジャンル:ビジネス

【2006/08/25 19:32】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
【顧客志向…付加価値を考える】
1. 顧客が何を求めているかを意識する 

● 「顧客志向」とは何でしょうか?
「顧客の必要としていることに応えること」でしょうか?
それでは、どのように応えたら良いのでしょうか?
言われたとおりにきちんと応えてあげられれば、十分な満足や成果を得られるのでしょ
うか? 

● 先日、あるクライアントから「マネジャー対象のセミナーをやりたい」とご相談を
受けました。

  先方「新しい人事制度を入れたけど、なかなかうまくいかないので、マネジャー
     に向けて、『成果主義論』みたいなセミナーをやってもらいたいんです。
     他の会社のうまくいかない例なんかも挙げてもらって、うちの会社は決して
     悪い方ではないということを示してほしいんです。」

● ここで、私は、「なるほど、成果主義があまりうまくいかず、マネジャー層が懐疑
的になっているので、ポジティブな方向に意識を変えたいのだろう。」と理解しました。

  顧客の求めることに対して素直に応えればよいのであれば、この時点で、「わかり
ました。では、こんなセミナーにしてみましょうか・・・」と、具体的な内容の相談に
移ることになります。
当然、依頼してきた担当者はある程度満足してくれることになるでしょう。

● でも、その前に、なぜ彼(彼女)がそのような依頼をしてきたかを考えてみる必要
があります。
そもそも、何を実現したくて、あるいは解決したくて、このようなセミナーが必要だと
思ったかが気になります。

  果たして、このようなセミナーを行ったからといって、マネジャーが本当にポジ
ティブになるのでしょうか?
また、マネジャーがポジティブになったからといって、成果主義がうまくいくのでしょ
うか?
「成果主義がうまくいく」とはどのような状態を言っているのでしょうか?

● 同様な状況は、あなたの仕事の場面でも遭遇することはないでしょうか?
顧客や上司から、「こんなことをしてほしい」という指示や依頼があったとき、どうし
ていますか?

  仕事を始めたばかりの段階は、まずは素直に従って、求められたことをきちんとこ
なすことが基本なのは言うまでもありません。

  しかし、ある程度の経験をつんで、一人前になった段階では、単に言われたことに
そのまま従うだけでは十分ではありません。
真の顧客志向とは、相手の表面的なニーズにそのまま従うのではなく、相手が本当に必
要としていることに応えることです。  
  

2. 真のニーズを探り出す                   

● そこで、相手が本当に求めていることを探る必要があります。
このとき、有効
なのが、問題解決の基本でもある「なぜ、なぜ」を繰り返すことです。

● 上記のクライアントの例で考えてみましょう。

  まず
  ・「なぜ、そのようなセミナーが必要なのでしょうか?」
  ・「なぜ、マネジャーの成果主義に対する意識を変えることが必要だと思われたので
    しょうか?」
  ・「成果主義がうまくいかないとは、具体的にどのような状態なのですか?」
  ・「なぜ、成果主義を導入したのですか?」・・・
  などの質問を繰り返していきます。

  そうすると、
  ・ 成果主義的な人事制度を導入したが、社員に十分に理解されていない
  ・ 評価結果やボーナスの配分に不満が高まっているという状況がわかってきました。

  さらに、その原因として、
  ・ 制度そのものが、実際の業務のあり方と一致していない
  ・ 社員に仕組みそのものが理解されていない
  ・ 評価スキルをはじめとする運用スキルが十分でない
  ことなどがあげられました。

  ここまでくると、相手がなぜ、セミナーを依頼してきたかのおおよその全体像が見
えてきます。
そして、本当に、「成果主義論」的なセミナーが解決策になるのか、最も優先すべき打
ち手なのか・・を相手とともに検討することが可能となります。

● このように、顧客(クライアントや上司)の抱えている課題や問題意識を段階的に
深堀りしていくと、全体像が明らかになってきます。

  顧客が、最初から自分の求めていること(ニーズ)を正しく説明できたり、最適な
解決策を描いている場合もありますが、実際にはそうでないことが多いようです。
その際には、このような質問を繰り返すことによって、顧客自身もやりたいことを整理
することができ、それだけでも一つの価値になります。

● また、外部の顧客だけでなく、上司や社内顧客から仕事を依頼された時も、そのま
ま言われたとおりに行うのではなく、なぜそのような仕事が必要となったかの背景や、
自分は何を解決することを求められているのかなどを確認することをお勧めします。

  マネジャーの立場にある場合は、上司や顧客からの依頼に対して、同様に全体像を
確認するとともに、部下に対して指示をする際には、背景や依頼の真の目的を説明する
ように意識すると良いのではないでしょうか。


3. 付加価値を考える                      

● こうして、顧客の問題意識を理解することにより、顧客と同じ視点に立って、何を
すべきかを検討することが可能になります。
言うまでもなく、真のニーズを探り出すのは、顧客に対して何を提供すべきかを考える
ためです。

  何よりも重要なのは、どのような打ち手が有効で、自分に何ができるのか、どのよ
うな付加価値を加えることができるかを考えることです。

● 自分が求められていることは全体のどこに位置するでしょうか?
本当にそのよう
な仕事やサービスを提供することが顧客の問題を解決したり、目的を果たす上で最善の
策なのでしょうか?
このようなことを問い直してみましょう。

● もしかしたら、打ち手そのものが違ってくるかもしれません。

  上記の例でいえば、本当にマネジャーを対象としたセミナー形式が効果的なのか、
『成果主義論』的な内容でよいのか、を問い直してみます。
むしろ一般論的なセミナーよりも、「今の組織運営のあり方・問題点」を一緒に考えて、
マネジャーの役割を問い直すようなワークショップを行った方が、マネジャーとしての
意識改革に働きかけるほうが有効ではないのか。
同時に、制度そのもののあり方も修正する必要があるのではないか・・といった議論に
つながっていきます。

  もちろん、相手が、最初から自分の求めていること(ニーズ)を正しく説明できた
り、最適な解決策を描いている場合もあります。
また、顧客の事情や立場によっては、それでも当初求められたことをしなくてはならな
い場合もあります。

  その時は、同じことを行うにしても、顧客が考えいてる以上に価値を加えることは
できないかを常に意識することが重要です。
良い意味で、「顧客の気づきを超えた価値を生み出そう」という貪欲な意識を持ちたい
ものです。

● どのような時も、顧客が何を本当に必要としているかを知り、さらに付加価値を考
える姿勢を持つことは重要です。
そうすることによって、あなた自身の存在価値が高まっていくのではないでしょうか?


今週のささやき                         

 クライアントのニーズにどこまで応えるべきかというのは、常に悩ましいところです。

 例にあげた案件でも、先方の担当者にしてみれば、素直に「こんなセミナーにしましょ
う」と言ってくれればよいのに、そもそもの事情から聞かれて、うっとおしかったかもし
れません。
また、せっかく自分が考えたセミナーの案を変更するような提案をされて、不快に思う人
もいるかもしれません。

 相手の立場や事情に決め細やかに配慮することはとても大切ですが、そのような場合に
も常に「真の課題やニーズ」を意識して、少しでも付加価値を高めるという意識は持ち続
けたいと思っています。

 ただ、過度なこだわりにならないような、柔軟性は必要かもしれません。
まずは、相手が求めていることに応え、その上で、本質的な解決策を提案するような姿勢
が大切だと、最近は自分を戒めるようになりました。

                        (今週の文責: 曽根岡)  


【2006/08/18 20:13】 | ■個人の進化・成長に向けて | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
【わが社ならではの多様性対応】
1.多様性のハードル ・・・島国日本の一律的な取り組み方    

● 誰もが気づいているように、「多様性」に対する意識は、政府も企業もとても高く
なりつつあります。
実際にコンサルティングの仕事でも、「多様性」への対応がテーマになることが増えて
います。

  育児支援策や短時間勤務、女性の管理職への登用など、連日のように新聞の紙面や
雑誌記事などに掲載されています。
この中で、ちょっと皮肉な現象が気になっているのは、私だけでしょうか?

● 以前、アメリカに住んでいた時に感じたことですが、アメリカ人は周囲の人の様子
はあまり気にせず、自分自身の感覚や事情に素直にしたがって、動いているように見
えました。
たとえば、初夏のころになると、真夏のような格好の女性がいれば、一方で冬物を着て
いる人もいます。
また、ファッションもそれぞれの個性があって、千差万別という感じがしました。

  一方、私たち日本人は衣替えなど、季節感を重視して一斉に衣服を替えたり、流行に
走って誰もが同じような格好をする傾向があります。
また、ほかの
人と同じことに関心を持ち、同じように取り組む傾向もあるように思います。
その根底には、「和を尊ぶ」「仲間意識を尊重する」など、他者と違うことに対する
抵抗も影響しているのかもしれません。

● そこで、「多様性」への対応に話を戻しますが、今の現象を見ていると、「多様性」
「女性活用」といった時代の潮流に多くの企業や社会全体が走っているように感じませ
んか?
「多様性」というテーマに取り組みながら、多くの企業が同じような施策を同じように
実施しつつあるというのが、現状ではないでしょうか。

● さらに気になるのは、国の施策です。現在、政府与党が「仕事と生活の調和推進
基本法案(仮称)」を検討中ということですが、「企業によってばらつきが出るのを
防ぐために、国や自治体が事前に行動計画づくりの指針を示す」方向だということです。
つまり、政府が企業の施策の横並びを推奨するような法案を検討していることになり
ます。

  特に、国による過剰な保護は、逆に自由な働き方を制限することになりかねません。
かつて、女性を保護するために女性の深夜労働を禁止した結果、時間に関係なく仕事を
したいと思う女性の活躍の機会が制限されることになりました。
現在検討中の法案でも、「育児期間中の従業員の残業時間を抑制する」案が出ている
そうですが、同様なことになりかねないのではないかと、つい心配にな
ってしまいます。


2.現時点での多様性への取り組み                

● 現在、多くの企業が取り組んでいる女性活用のための施策は、大きく二つに分類す
ることができます。

  ひとつは、女性自身が仕事を家庭を両立させるための「両立支援策」。
社員自信が育児や介護などの家庭の役割を担う時間を確保するための、育児・介護休業
制度や再雇用制度、働く時間や場所のフレックス制度などがこれにあたります。
また、社員に代わって家庭の役割を担う施設やサービスを充実させるような、託児施設
の設置や各種補助金なども含まれます。

  もうひとつは、企業文化に染み付いた男女差別を撤廃するための「マイノリティ対策」です。
これには、上司や男性社員だけでなく、女性自身も含めた意識改革や、採用や職域の
拡大や管理職への登用などが含まれます。

  どの企業も、これらを組み合わせた施策を検討・実施しつつあるように見受けられます。

● 6月に発表された日経新聞の調査によると、「両立支援策」が「優秀な人材確保に
つながる」とする企業が88%に上ったということでした。
さらに、「女性の活用策が充実している企業ほど、業績が良い」という調査結果もある
そうです。

  ここで、「なるほど。最近の施策は企業の経営に重要な影響を与えていて、どの会社
も同様に取り組むのは当然だ」と考えるのにもうなずけます。
しかし、ちょっと考えてみましょう。

  多様性への対応が注目され始めた当初は、これらの制度の整備が先行しているだけで
優秀な女子学生の応募が増えたかもしれません。
でも、これだけ「両立支援策」や「多様性への対応策」が注目されてくると、単に制度を
整えていれば良い人材が確保できるわけではなくなります。
これらの制度を備えていないと良い人材を確保できる可能性さえなくなるということに
過ぎません。

  また、「女性の活用策が充実している企業は業績が良い」という調査結果は、「女性
を部長に登用すれば、業績が良くなる」と言っているわけではありません。
女性や多様な社員を生かせるような「人の活用が巧みな会社」は、結果として「業績が
良い」ということです。

● つまり、現時点の多くの取り組みは、まだまだ入り口の段階であって、「必要条件」
[最低条件」を整えている段階なのではないでしょうか。


3.わが社ならではの多様性                   

● さて、大事なのは次のステップです。

● これまでの取り組みは、「いかに女性をはじめとする多様な社員が働ける環境を
作るか」という現場の視点からの取り組みでした。
検討されている制度は、すべての女性社員やすべての職種に共通なものがほとんどです。

● でも、必要条件としての制度が整ったら、次は経営の視点からどのように多様性に
対応するかを考えていく段階ではないでしょうか。
つまり、社員の多様性にどのように対応したら、会社の競争力そのもの、仕事の仕方
そのものが高まるかという視点が必要ではないかと思うのです。

  たとえば、仕事のあり方・職種やレベルから、社員をいくつかのグループ(セグメン
ト)にわけて考えてみます。
わが社では、どのような職種のどのような人材が必要なのか、その人たちの働き方は
どんな流れで、誰とどのように関わっているのかを検討してみます。
今まで、会社で同じ時間帯に働くことが当たり前だった仕事のあり方を、柔軟に見直
してみることによって、より良いあり方はないかを模索します。

  その上で、短時間労働やワークシェアリング、自宅勤務などの具体的なあり方
(時間や場所、その他の具体的な条件)を設定します。
中には、チームワークやコミュニケーションが重要な職種であるため、勤務は他の社員
と同じ条件にし、その分、託児所の費用を会社が負担するなどという判断があっても
良いかもしれません。
あるいは、長時間労働の時期と短時間労働の時期を組み合わせたりしてもよいかもし
れません。

● このとき、大事なのはいかに個別に解決策を描けるかだと思います。
同じ制度を全社員に適用しようとすると、制度自体の自由度も低くせざるをえません。
また、職種やレベルによっては無理や無駄も多くなります。

  ベンチャー企業や小さい会社では、もともと制度ではなくて個別に対応することが
多いので、多様性への対応は比較的容易かもしれません。

  一方、大企業においては、同一のマネジメントを行ってきた長い歴史や、変化を嫌う
組織全体の慣性があるのに加えて、個別対応では全社員をカバーしきれないという難し
さがあります。
そこで、会社にとって重要な戦力となる人やグループを選んで、選択的に高い自由度を
もって対応していくことが必要です。

  実際に、最近の新聞記事に、パートナーの海外赴任にともない日本と海外を定期的に
行き来しながら、日本企業での仕事を続けている複数の女性の記事がありました。
このような働き方が認められるようになり、きちんと結果を生み出す人が増えていけば、
それこそ、本当の「多様性への対応」なのではないでしょうか。
  

4.さいごに                          

● 今、社会全体が多様性に対応しようと動いています。
残念ながら、現時点ではどの会社も同じような制度整備を進めている段階です。

  しかし、それぞれの会社が「わが社ならではの多様性」を真剣に考え、実現して
いくことよって、社会全体でも多様な会社・多様な働く条件が実現し、自分の状況に
あった会社を選べるようになります。

  また、それぞれの会社においても、全社員一律に適用できるような制度ではなくて、
それぞれの職種やレベルによって、多様な条件を設定することによって、会社の中でも
本当の「多様性への対応」が実現するのではないでしょうか。

  そして、このような多様性への対応が、単に人材の確保だけでなく、会社の成長・発展
につながっていくように考えていきたいものです。




今週のささやき

  ところで、女性活用が注目されるようになって、まだほんの数年しか経っていません。
それでも、「まだまだ基礎的な制度準備の段階」とは言いましたが、世間の意識はずい
ぶんと変わってきたと実感しています。

  私がコンサルタントになった頃(10年ほど前)は、女性だというだけで、クライアン
トに「あれ?」という顔をされることが度々ありました。

  また、女性同士のチームを組むのが難しく、クライアントから「一人くらいは女性でも
いいですけど・・」と言われたこともあります。

  ここ数年は、藤島と私でチームを組むこともごく自然になりました。
クライアント側も女性が重要な役割を担っていることが珍しくありません。
女性にとっては、ずいぶん働きやすい時代になったと、しみじみと感じています。

  でも、その分、男性は女性とも競争が激しくなったり、家庭の仕事も分担しなくては
ならなくなったりして、これまでよりも厳しい時代を迎えているのかもしれませんね。 

                                (今週の文責: 曽根岡) 



【2006/08/13 08:09】 | ■魅力ある会社を目指して | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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